楽天テクノロジーカンファレンスに行って来た。

 10/24(土)、楽天タワーで行われた楽天テクノロジーカンファレンスに行って来ました。今更ながら感想を。

基調講演と特別講演

 最初は格調高めに三木谷社長による基調講演。楽天の歴史や楽天のネット基盤について。
 次の特別講演はよしおかさんが勉強会について語り、少しカジュアルな雰囲気に。「解ける問題ではなく、解くべき問題を解こう」という言葉が印象的でした。

 そして、そこから会場は二つに分裂。自分は fork された裏会場の方へ。

裏会場はジャングルだった

 裏会場は、PFIの方の列指向DBのお話、楽天技術研究所の独自分散KVS "ROMA" のお話、そして Lightning Talks。LT では、楽天ジャングルと呼ばれる楽天技術者が業務時間外で開発した独創的なサービスについて発表。また、楽天以外の方も発表していました。企業主催のカンファレンスとは思えない「何でもあり」の雰囲気はまさにジャングル。国際会議推薦システム、HTML5 を使った WebサービスTwitter検索、音声コーディング、iPhoneアプリWiiでバーチャルジョギング、知りたい人に詳しい人を教えてくれるマッチングアプリ、社内コーヒー販売用コーヒー残量測定ガジェット...と本当に様々。全部が勢いがあって面白い。

 ただジャングルは、業務時間「外」って所が微妙ですけどね。会社が社員の趣味の後押しをしていると見るか、はたまた課外活動を雰囲気的に強制していると見るか。

 個人的には、ROMAの人の将来に期待(キャラ的な意味で)。Matz を呼びつけておいてマイク持ちさせる、Matz に押してもらうはずだったボタンを自分で押しちゃう...など随所で大物ぶりを発揮。いやぁ、将来が楽しみですね。
 そして、さらに大ウケだったのが音声コーディング。全てのコードを葬り、灰塵に帰す呪文はずばり "バルス"。たぶん"メガンテ"派もいるので、呪文を自分で決められるようになって欲しいものです。ホイミは「元に戻す」とかかな。

よしおかさんのLightning Talk

 この日一番聞きたかったのは、LT の大トリ、よしおかさん。実は当日朝までこの LT の予定はありませんでした。
 発端は、カンファレンスの前々日に、よしおかさんを初めとした YLUG のメンバが、カーネル読書会Linus を呼ぶという夢を実現したこと。

第100回カーネル読書会にLinusが来た件

 去年の 第2回1000speakers で話を聞いた時には、本気で作戦を練っているんだなと思いました。だけど、まさかこんなパルテノン神殿級の外堀を構築するとはww。すごいすごいすごい!
 まだノリノリのままのよしおかさんの話が聞きたくて、その他大勢程度の面識なのに勢いで @ を飛ばしてみたら、


http://twitter.com/hyoshiok/status/5110781269

何とこんなしょぼい釣り針に引っかかってくれた! 特別講演の原稿は提出済だから、わざわざ LT に飛び込みしてくれると。よしおかさんの捕捉力パネぇww。あなたは私の Linus か。

 LT では、何と 2枚目で釣り針つぶやきが引用されてて吹いたww。祝・勉強会スライド言及デビュー。内容は、一年前からの経緯と、当日のつぶやき。下手になこと言うより、当日の熱いつぶやきを読んだ方が、その時の気持ちが伝わったと思う。こんないい話って本当にあるんだ。

 この日の私の最大の功績は、LT の最後がいい話でいい感じに締めくられるきっかけを作ったことだと思っていますww。えっへん。

5人の CTO によるパネルディスカッション

 このセッションについては、いろいろ面白い発言がネットに流れていますが、私の言いたいことは一つ。

 「プログラミングできる女子がモテる」は大間違いです。「勉強してる」ではなく本当に「できる」女子なら、「この言語のバイブルってどの本?」と聞く程度で、後は独力で習得しちゃうでしょ。

楽天のタダメシ パネぇ

 最後は懇親会。楽天のタダメシはマジですごかった。ローストビーフはあるは、ご飯からフルーツまで揃ってるは、終盤まで残ってる程十分な量確保してるは。

 乾杯後は、最初のターンからすっかり出遅れ。誰にも声がかけられず、「この油淋鶏食べたら本気出す!」とあからさまに隅っこに引っ込んだ所を、素敵で優しいお兄さんとお姉さんが拾ってくれました。二人とも話上手で、楽しかった!

楽天の印象が変わった一日

 このカンファレンスは、数年前に社長が「楽天には技術のイメージが全くない」と痛感して始めたものだそうです。このエンジニアの元気さっぷりから、その目的はきっちり達成できていると思います。本当に楽しそうだったもんなー。自社の発表にこだわらず、他社の発表者にオープンな所も◎。こんなカンファレンスなら、来年も絶対行きたい。